ニューカレドニア観光局

01

01

ヌメア/アンス・バタ

黄昏に3人

 昔、アンス・バタで南太平洋に沈む夕陽を撮影していた時、親しい友から「何故、多くの写真家は夕陽を撮るのか?」と、聞かれたことがあった。どう返事したのか忘れてしまったが、今思えば本能的な欲求だと言える。だから、何処で黄昏を見ても私は胸が高鳴る。中でも、時間で刻々と変化するアンス・バタの素晴らしさは別物。妖しさと共に異なる世界へ誘ってくれる。

02

02

アメデ

踊り子

 アメデ島ワンデートリップ参加者のランチは潮風を感じながら、食事とワインに加え南洋の音楽と踊りでもてなされる。食べながら、飲みながら、軟らかい表情の踊り子たちに誘われ、陽気に踊りの輪に加わる老若男女。それを笑い顔で見守る人たちの人種国籍は多種多様。共通しているのは楽しい時間を共有し合っていることだけ。この小島で、人は心からリラックスできる。

03

03

ヌメア

ビーナスの丘のマダム

 テレビを見て親しみを感じたマダムに会うため、暑い日、コーラ片手にビーナスの丘に上った。一面識もないのにオルフェリーナ湾が見渡せる玄関先から声を掛けたら、快く撮影に応じてくれた。その上「息子たちに会って…」と、言われ、裏庭で作業していたタクシードライバーのふたりにも出会った。短時間だったが、別れの際、マダムの表情は初対面と思えない程親しみがこもっていた。

04

04

イル・デ・パン

イスふたつ

 11月下旬、イル・デ・パンのクトビーチ近くにあり、フランス人ご夫妻が営み、オリジナルグッズが並ぶお店を訪ねた。可愛い店内や手作り感たっぷりの工房を覗いているのも楽しかったが、個人的に気になったのは木陰に佇む白いイス。疲れていなかったから、座りたいとは思わなかったが、周囲の植物と一体になっている光景には心惹かれた。

05

05

イル・デ・パン

丘の上から

 イル・デ・パンの中心、バオ村教会の裏にある丘からの光景が面白いと教えてくれたのは、私が初めてニューカレドニアを訪れた1995年春に出会い、仲良くなった現地在住の日本人だった。以後、イル・デ・パンに向かう度、タイミングが合えば丘に上り、遠くの海まで見渡せる光景を楽しんだ。最初に見てから、既に長い歳月が流れているが、植物の成長を認める以外、大きな変化は感じられない。

06

06

イル・デ・パン

椰子に座る少女2人

黄昏時、ホテル横の砂浜に立ち、静かな波間で遊ぶ3人の子どもたちを見ていた。何気なしに振り返ると、その子らを見守る様子の少女2人が、木でできた特製ベンチに座り、静かな時間を過ごしていた。しかし、カメラを持った私と視線が合うと、脇をすり抜ける風同様2人は優しい微笑みを浮かべた。その時、素敵な瞬間を手に入れたことを確信した。

07

07

イル・デ・パン/カヌメラ

黄昏の海に向かって

 沈む夕陽も気にせず、疲れを知らない子どもたちは、波間で遊び続けていた。 そして、いつの間にか周囲にはカヌメラ湾の美しい夕景を収めるため、カメラ片手の観光客が三々五々集まり始め、談笑を交わしていた。とは言っても、たまに歓声が上がる以外、砂浜は相変わらず静けさが覆い、聞こえてくるのは波の音だけ。暗さが増すと、時々ストロボ光が夕闇の海を照らしていた。

08

08

ヌメア

子犬

  ヌメアを訪れる度、モーゼル湾のマルシェを楽しむ。特に土日は、たくさんの品が並び、観光客だけでなく地元のお客さんにも好評だ。ある日曜日の朝、時間あったので、マルシェ内をいつもより丹念に見ていたら、日常雑貨のお店のテーブルの上に色鉛筆と共に可愛い子犬が二頭寝ていた。そして、300フランの値札までいい位置にあったので、思わず商品かと勘違いをしてしまった。

09

09

ヌメア

長距離バスターミナル

 本国フランス同様、日曜日のヌメア中心街の店は、ほとんどがお休みで静か。その中で存在感を見せているのが、グランドテール島内の移動に欠かすことのできない大型長距離バス。雨上がりの朝、バスターミナルに立つと別離の気配が漂う。新天地を目指す者の表情は期待と不安が入り混じり、見送る側には微笑みの中に寂しさが見え隠れ。だが、別れは新たな未来も生む。

10

10

ヌメア

セントジョセフ大聖堂

 坂の途中にあるセントジョセフ大聖堂での日曜礼拝を終え、ミッションドレスを着たマダムたちが帰路に着く姿を眺めているのは楽しい。二方向ある階段は、どちらを下っても着くのは同じだが、右か左か、人の動きに興味津々。いつも決めた方向を行く人、その日の気分で代える人。ケースはそれぞれだろうが、この階段は見る者に異なるイメージを与えてくれる。

11

11

ヌメア/アンス・バタ

海の黄昏

 南太平洋に夕陽が沈むシーンが素晴らしいアンス・バタのホテルに滞在している時、黄昏時にはできるだけ砂浜で波を感じながら海と空を眺めるようにしている。何故なら、時として見たこともない光景に出会うチャンスがあるからだ。光、海、風、島、全て自然が織り成す二度と出会えない異世界に身を置ける幸せは、ここでしか味わうことができない。

12

12

ヌメア

黄色い家

 モーゼル湾のマルシェからアンス・バタへ帰り道、何故か分からないが、坂道に立つ女性用の洋服を着た2つの人体ハンガー見つけた。きっと、黄色いブティックの宣伝用に置かれているのだろうと思ったが、レンズ越しに眺めるとユニークで面白い空間にひとり笑った。人の気配も、盗まれる心配も全くない様子。それにしても、ヌメアの青い空には原色がよく似合う。

13

13

ヌメア

セントジョセフ大聖堂の日輪

 仕事以外、細かくスケジュールを決めて撮影することはほとんどない。増して私的なスナップを撮る時は、足の向くまま気の向くままに動き、成行き任せ。でも、そうすると、目の前で想像もできない光景が展開されることが往々にしてある。晴れた日曜日、何気なく向かったセントジョセフ大聖堂の真上に大きな日輪を見つけた時もそうだった。これは幸運と言うしかない。

14

14

アメデ

桟橋

 モーゼル湾から約45分の船旅で、曲線が美しく白い灯台があるアメデ島に着く。島は徒歩15分で一周できるサイズで砂は白く、海の透明度はより増す。到着と同時にイベントも色々用意されているが、基本的には、赤ちゃんからお年寄りまで、老若男女の来島者は大きなパラソルを広げ、自分たちの時間を好きに過ごすだけ。ここは騒音やしがらみとは無縁の島。

15

15

ヌメア

夜の移動遊園地

 フランス本国同様、移動遊園地はニューカレドニアの子どもたちにとっても「パラダイス」。でも、この夜はウィークディのせいか、来園者が少ないこともあって待ち時間はゼロ、回転木馬やメリーゴーランドも独り占め。そして、暗くなっても遊び続ける子どもを見守る母親の優しさは万国共通、視線の先で歓声をあげる我が子を見て、母親自身も微笑む。

16

16

イル・デ・パン

クトの子どもたち

 世界的にも有名なイル・デ・パンのクトビーチの砂は、真っ白でサラサラ。晴天下、白い砂浜を歩くと太陽光をそのまま反射するので、下からの光も強く、まるで雪原を思わせる。金曜日のお昼前、そこでは課外授業が行われ、20人程の子どもたちが嬉しそうに水しぶきをあげていた。何の授業か想像もつかないが、この美しい白浜で何時でも遊べる彼らが少し眩しかった。

17

17

イル・デ・パン/カヌメラ

黄昏の海に3人

 イル・デ・パンは、昔から地元の人々に“クニエ(海の宝石箱)”と呼ばれ、四方を透明の海に囲まれた今も美しい島。ヌメアからの双発機で到着後、日中はバオ村などを歩き、食事前にはカヌメラ湾の黄昏を撮影しようと、白い砂浜 で待っていた。すると、さっきまで砂遊びをしていた女の子たちが、黄金色の海に入り歓声をあげ、遠くには島を代表する南洋杉も逆光に映えていた。それは、この島だけで見られる夕景だった。

18

18

イル・デ・パン

バオの朝市

 水曜日と土曜日、イル・デ・パンのバオ村では定期的に朝市が開かれている。 時間帯にもよるが、入ってみても地元産のイモ、トマト、花などがまばらに 置かれているだけ。品揃えはあまり期待できないが、そこには立ち飲みのカフェもある。だから、言葉が通じなくてもコーヒーを飲みながら、人々との触れ合いもあり、島の生活を垣間見ることができる。

19

19

イル・デ・パン

セントモーリス湾 浮き球の木

 初めてイル・デ・パンを訪れた時、漁業用の浮き球が島のそこここの庭の木にたくさんぶら下がっているのを見つけ、驚いた記憶がある。島の人に、何故ぶら下げているのかを、これまで聞いたことはないが、何度見ても頬が緩む。 理由はどうでも良いのかもしれない。また、あの島へ渡ったら、間違いなく浮き球のぶら下がる木を私は撮影する。

20

20

ラ・フォア

シャーリー・アキナガさん

 ラ・フォアで農業を営む日系2世のシャーリー・アキナガさんは働き者だ。日の出前から自宅を出て、広い農園を四駆で巡って作物の育成状況を確認。その後は従業員と共に選果作業を行い、休んでいる時間はほとんどないが、決して弱音を吐かない。まるで、昔のサムライを見ている様だ。だから、彼が作るオレンジは、瑞々しくてとてもおいしい。

21

21

ラ・フォア

農園内を流れるラ・フォア川

 シャーリー・アキナガさんは、ラ・フォアに東京ドーム約150個分700haにも及ぶ広大な土地を所有して果樹園と牧場を営んでいる。限りない広さでアップダウンに富んだ農園には野生鹿の群れが縦横無尽に駆け巡り、川まで流れていて、移動には四駆が大活躍。ただし、ラ・フォア川を渡る時は周囲の光景を楽しむようにゆっくりと車を走らせる。

22

22

チオ

紫の壁

 ニューカレドニア東海岸にあるチオを訪れたのは2012年7月、「日系移民120周年の慰霊祭」を取材するためだった。かつて、この地にあったニッケル鉱山で多くの日本人が鉱夫として働き生きた。今も日本人墓地はある。着いた日は小雨模様、初めに目に飛び込んで来たのが濡れた植物に囲まれた古い建物。見れば、壁の紫色が所々で剥げ、遠い過去を表しているかのようだった。

23

23

ラ・フォア

帽子がいっぱいのカフェ

 ラ・フォアで一休みするため、町の中心地にあるカフェに皆で入った。最初は気付かなかったが、会話の途中、何気なく見上げたらたくさんの帽子が天井を覆っていた。その不思議なカラフルさには圧倒されたが、誰が何のためにしているのか分からない。ただ、何時かカウンターに座り、帽子ひとつひとつに思いを馳せてみたい。

24

24

ラ・フォア

ランプ

 コテージに続くラ・フォアのカフェの裏口を覗くと、いくつものランタンが軒先から下がっていた。かなり年代物のような気もするが、現在も使用されている感じ。どんな時に使われるか想像できないが、夜であることは間違いない。例えば、満天の星空を見るため真っ暗な道を進むための誘導灯、あるいは戸外のテーブルを照らす灯。私の白昼夢は尽きない。

25

25

モンドール

白い犬走る

かつて、ニューカレドニアに咲くバラを撮影するため、モンドールにある大きな邸宅を友人の案内で訪ねた。にこやかに挨拶を済ませると、主のマダムは外出。立ち会いは、留守番をする元気な白い小犬。彼は行く先々で愛嬌を振りまき、嬉しそうにしていたが、邪魔をすることは一度もなかった。撮影したバラの色より、庭を駆け回っていた犬の姿が今も記憶に残っている。